「膝の裏がつっぱる」「しゃがむと膝の裏が痛い」——膝のお皿側ではなく、裏側の痛みや張りに悩む方は少なくありません。
この記事では、総合病院にて勤務している現役の理学療法士として、膝の裏が痛くなる主な理由と、セルフケア・受診の目安を解説します。膝の痛み全般はひざの痛みの原因の記事もどうぞ。
この記事の結論
- 膝の裏には、もも裏とふくらはぎの筋肉が集まっています
- 膝そのものより、この2つの硬さが関わっていることが多いとされています
- 膝裏の腫れ、ふくらはぎの強い痛み・熱感がある場合はすぐ受診を
膝の裏が痛くなる主な理由
膝の裏には、もも裏の筋肉(ハムストリングス)とふくらはぎの筋肉が集まっています。座りっぱなしや運動不足でこれらが硬くなると、膝を伸ばすときに裏側がつっぱり、痛みが出やすいとされます。急に運動量を増やしたときも同様です。
セルフケア3選
① もも裏を伸ばす

椅子に浅く座り、片脚を前に伸ばしてかかとを床に。背すじを伸ばしたまま股関節から上体を前に倒し20秒。左右2回。
やり方
- 椅子に浅く座り、片脚を前に伸ばしてかかとを床につける
- つま先は天井に向ける
- 背すじを伸ばしたまま、股関節から上体を前に倒す
- もも裏が伸びるところで20秒。左右2回ずつ
できているかの確認
- 伸びているのはもも裏
- 背中が丸まっていない
よくある間違い
- 背中を丸めて頭を膝に近づける → 腰が伸びるだけでもも裏は伸びません
- 膝を完全に伸ばして痛む → 膝を軽く曲げて構いません
② ふくらはぎを伸ばす

壁に手をつき、後ろ足のかかとを床につけたままふくらはぎを30秒。膝を軽く曲げたバージョンも行うと、深い部分が伸びます。
やり方
- 壁に両手をつき、片脚を一歩後ろへ引く
- 後ろ足のかかとを床につけたまま、前の膝を曲げて体重を前へ
- 後ろ膝を伸ばしたまま30秒
- 次に後ろ膝を軽く曲げて30秒(深い部分が伸びます)
できているかの確認
- かかとが床から浮いていない
- つま先がまっすぐ前を向いている
よくある間違い
- かかとが浮く → 足の位置を前に戻してください
- 膝を伸ばした形だけで終える → 曲げた形もセットで行います
③ 膝をまっすぐ伸ばす練習

あお向けで膝の下に丸めたタオルを置き、膝でタオルを押しつぶすように5秒。10回。膝を伸ばしきる力を取り戻します。
Avensのワンポイントアドバイス
膝の裏の相談では、膝そのものより「もも裏とふくらはぎの硬さ」が原因のことが多いです。とくにデスクワークの方は、膝が曲がった状態で1日過ごすので、裏側が縮んだまま固まります。①②を毎日、③を寝る前に。数週間で「つっぱり」が減る方が多いです。
やり方
- あお向けになり、膝の下に丸めたタオルを置く
- タオルを押しつぶすように、膝をまっすぐ伸ばす方向に力を入れる
- 5秒キープしてゆるめる
- 10回。左右それぞれ
できているかの確認
- 太ももの前に力が入っている
- タオルがしっかりつぶれている
よくある間違い
- 息を止めて力む → 呼吸は続けてください
- 反動で押す → ゆっくり力を入れるほうが働きます
頻度と期間
- ①②は毎日、朝と入浴後
- ③は寝る前に。1日1回で構いません
- 変化は2〜4週間を目安に。つっぱりの軽さで判断してください
日中に気をつけること
- デスクワークでは膝が曲がったまま固まります。1時間に1回、膝を伸ばす
- 座っているとき、片脚を前に伸ばしてかかとを床につけるだけでも違います
- 急に運動量を増やさない。増やすなら週10%程度までが目安とされています
注意点(こんなときは受診を)
- 膝の裏が腫れる・ふくらみがある
- ふくらはぎの強い痛み・腫れ・熱感(血管のトラブルの可能性)
- 膝が伸びきらない・引っかかる、安静にしても痛い
よくある質問
Q1. 膝の裏がぷくっとふくらんでいます
関節の水分がたまってふくらみができることがあります。自己判断せず、整形外科で確認してもらってください。
Q2. ストレッチで痛みが出ます
痛みが出る強さは強すぎます。膝を軽く曲げた状態から始めてください。それでも痛む場合は中止し、医療機関にご相談ください。
Q3. 正座ができません
膝の裏の硬さだけでなく、膝そのものの状態が関わることもあります。無理に正座を続けず、硬さが取れるか様子を見てください。
Q4. 歩いてもいいですか?
痛みが出ない範囲であれば、歩くこと自体は問題ないとされています。ただしふくらはぎに強い痛みや腫れがある場合は、歩く前に受診してください。
まとめ
膝の裏の痛みやつっぱりは、もも裏とふくらはぎの硬さが関わることが多いもの。2つの筋肉をゆるめ、膝を伸ばしきる力を戻せば、多くは軽くなります。腫れや熱感、ふくらはぎの強い痛みがあるときはすぐ受診を。
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膝の痛みや違和感が続いてつらい方へ。身体の使い方から見直したい方は、ご相談を承っています
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を行うものではありません。痛み・しびれ・強い不調が続く場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。
参考にした情報源
本記事は、以下の公的機関・学会の公開情報を参考に、一般読者向けに分かりやすく再構成したものです。
※内容はあくまで一般的な目安です。年齢・既往歴・症状により適切な対応は異なります。気になる症状がある場合は、医師・理学療法士などの専門職にご相談ください。

