「床が硬くて続かない」「ひじや膝が痛い」——自宅でのストレッチや筋トレが続かない理由は、やる気ではなく床であることがよくあります。
この記事では、総合病院にて勤務している現役の理学療法士として、ヨガマットの選び方と、用途による厚みの違いを解説します。特定の商品をすすめるものではありません。
この記事の結論
- 厚みは用途で決まる。ストレッチ中心なら6mm前後、筋トレも行うなら10mm前後
- 厚すぎるとバランス種目でぐらつく。万能な1枚はない
- まずはバスタオルを2枚重ねて、必要かどうかを確かめてから買う
なぜマットで続けやすくなるのか
床が硬いと、ひじ・膝・尾てい骨など骨が当たる場所が痛みます。プランクが30秒もたない理由が体幹ではなくひじの痛み、というのは珍しくありません。痛みが理由でやめているなら、マット1枚で解決します。
厚みの選び方

- 3〜4mm:持ち運び重視。立ち姿勢のバランス種目はやりやすいが、寝る種目では骨が当たる
- 6mm前後:いちばん汎用的。ストレッチ中心ならここ
- 10mm前後:プランク・腹筋など床に骨が当たる種目が多い方に。ただし立位でぐらつきやすい
厚いほど良いわけではありません。片脚立ちやスクワットを行うなら、厚すぎると足元が不安定になります。
用途から厚みを決める早見
- ストレッチ中心(座る・寝る姿勢が多い)→ 6mm前後
- プランク・腹筋中心(ひじ・骨が当たる)→ 10mm前後
- 片脚立ち・スクワット中心(立位が多い)→ 3〜4mm
- いろいろやる → 6mm前後。迷ったらここ
ひざや尾てい骨が痛くて中断しているなら厚めへ、ぐらついてバランスが取りにくいなら薄めへ、と調整してください。
厚み以外に見るところ
① サイズ

身長+10cm以上あると、寝た姿勢で頭やかかとがはみ出しません。幅は61cm前後が一般的です。
② 滑りにくさ

手をついたときに前にずれるとフォームが崩れます。表面に凹凸があるものが扱いやすい傾向です。
③ 素材とにおい
安価なものは開封直後ににおいが強いことがあります。数日陰干しすると落ち着くことが多いですが、気になる方は素材を確認してください。
④ 収納のしやすさ
出しっぱなしにできない環境なら、巻いて立てられる厚みかどうかが継続を左右します。
続けやすくする道具(なくてもできます)
買う前にバスタオルを2枚重ねて同じ種目をやってみてください。それで痛みが消えるなら、マットを使うと続けやすくなります。消えないなら、原因はフォームのほうかもしれません。
Avensのワンポイントアドバイス
「体幹が弱くてプランクが続きません」というご相談で、話を聞くとひじが痛くて先にやめているだけ、ということがよくあります。道具でごまかすのは本筋ではありませんが、痛みが理由で中断しているなら、それは取り除いていい障害です。マット1枚で運動量が変わる方は実際にいます。
厚み以外に見るところを、一覧にしておきます。
| 見る観点 | 目安 |
|---|---|
| サイズ | 身長+10cm以上あると、寝た姿勢で頭やかかとがはみ出さない。幅は61cm前後が一般的 |
| 滑りにくさ | 手をついて前にずれないか。表面に凹凸があるものが扱いやすい |
| 素材とにおい | 安価なものは開封直後ににおうことがある。数日陰干しで落ち着くことが多い |
| 収納のしやすさ | 巻いて立てられる厚みかどうかが、続くかどうかを左右する |
滑るときの対処
- 手が前にずれる:表面のほこりや皮脂が原因のことがあります。固く絞った布で拭く
- マットごと動く:下に薄いラグを敷くか、壁際に端を当てて使う
- 汗で滑る:タオルを1枚重ねる。ヨガ用のタオルは滑り止め付きのものもあります
使い始めと手入れ
- 開封後にニオイが気になる場合は、陰干しを数日。日光に長く当てると素材が傷みます
- 使ったあとは汗を拭き、巻いたままにせず乾かす
- 洗剤を使う場合は薄めたものを布に含ませて拭く。水につけ込まない
注意点
- フローリングの上で滑る場合は、下に薄いラグを敷くと安定する
- 厚いマットの上で立位のバランス種目を行うときは、壁や椅子に手を添えて
- 使ったあとは汗を拭いて陰干しする
よくある質問
Q1. 厚さは何mmがいいですか?
ストレッチ中心なら6mm前後が汎用的です。プランクや腹筋など床に骨が当たる種目が多いなら10mm前後。立位のバランス種目が多いなら薄めが向いています。
Q2. 厚いほうがいいのでは?
厚すぎると立ったときに足元が不安定になります。用途によって適した厚みが変わります。
Q3. サイズはどう選びますか?
寝た姿勢で頭やかかとがはみ出さないよう、身長+10cm以上を目安にしてください。
Q4. 買う前に確かめる方法はありますか?
バスタオルを2枚重ねて同じ種目をやってみてください。それで痛みが消えるならマットが役に立ちます。
Q5. ヨガマットとトレーニングマットは違いますか?
明確な区別はありませんが、一般にヨガ用は薄めで滑りにくさ重視、トレーニング用は厚めで衝撃吸収重視の傾向があります。名前より厚みと表面の質感で選んでください。
Q6. 畳やカーペットの上でも必要ですか?
すでに弾力がある床なら、薄手でも十分なことがあります。まずはバスタオル2枚を重ねて同じ種目を行い、痛みが出るかどうかで必要性を判断してください。
まとめ
ヨガマットは厚みを用途で選びます。ストレッチ中心なら6mm前後、床に骨が当たる種目が多いなら10mm前後、立位のバランス種目が多いなら薄め。サイズは身長+10cm以上。まずはバスタオル2枚で試してから買うのが確実です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を行うものではありません。痛み・しびれ・強い不調が続く場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。
参考にした情報源
本記事は、以下の公的機関・学会の公開情報を参考に、一般読者向けに分かりやすく再構成したものです。
※内容はあくまで一般的な目安です。年齢・既往歴・症状により適切な対応は異なります。気になる症状がある場合は、医師・理学療法士などの専門職にご相談ください。
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