冷えが気になる方へ|ふくらはぎの役割とセルフケアを理学療法士が解説

冷えた脚をケアしてくつろぐ女性の水彩イラスト

「手足が冷えてなかなか温まらない」「夕方になると脚がだるい」——そんな冷えの悩みに、実はふくらはぎの働きが深く関わっていることをご存じでしょうか。

この記事では、総合病院にて勤務している現役の理学療法士として、ふくらはぎが「第二の心臓」と呼ばれる理由・冷えとの関係・自宅でできるセルフケアを解説します。動かして温める、を毎日の習慣にしていきましょう。

目次

ふくらはぎは「第二の心臓」

① 血液を心臓へ送り返すポンプ

足まで送られた血液は、重力に逆らって心臓へ戻る必要があります。このとき大きな役割を果たすのが、ふくらはぎの筋肉です。歩いたり足首を動かしたりすると、筋肉が伸び縮みして血管をやさしく押し、血液を心臓へ送り返すポンプのように働きます。これが「第二の心臓」と呼ばれる理由です。

② 動かないと血流が滞り、冷えやすくなる

長時間の座りっぱなし・立ちっぱなしでふくらはぎを動かさないでいると、ポンプ機能が働きにくくなり、血流が滞って手足が冷えやすくなると考えられています。夕方の脚のだるさやむくみにもつながります。むくみが気になる方は足のむくみ対策の記事もあわせてどうぞ。

冷え対策の基本は「動かして温める」

冷えのケアというと「温めること」に目が向きがちですが、自分の筋肉で血流を生み出すこともとても大切です。外から温める+自分で動かす、この2つの組み合わせがポイントです。以下のセルフケアを、無理のない範囲でどうぞ。

① かかとの上げ下げ(カーフレイズ)

机に手を添えてかかとを上げるカーフレイズの水彩イラスト
① かかとの上げ下げで、ふくらはぎのポンプをしっかり働かせましょう

立った姿勢で、机や壁に手を添えてかかとをゆっくり上げてつま先立ちになり、ゆっくり下ろします。10〜20回を目安に。ふくらはぎのポンプをしっかり働かせる基本の運動です。ふらつく方は必ず支えを持って行いましょう。

② 座って足首の曲げ伸ばし

座って足首を曲げ伸ばしする運動の水彩イラスト
② デスクの合間に、足首を大きく曲げ伸ばし。1時間に1回を目安に

デスクワークの合間にもできるケアです。椅子に座ったまま、つま先を上げる・かかとを上げるをリズミカルにくり返します。20回ほど。足首を大きく動かすほど、ふくらはぎのポンプが働きます。1時間に1回を目安に取り入れましょう。

③ ふくらはぎを温める・さする

ふくらはぎを下から上へさすって温める水彩イラスト
③ 足首からひざへ、下から上へやさしくさすって血流を促します

入浴で下半身までしっかり温めるほか、足首からひざへ向かって下から上へやさしくさするのもおすすめです。血液が心臓へ戻る方向に合わせるのがコツ。レッグウォーマーや腹巻きで、冷やさない工夫も大切です。

Avensの現場から

冷えのご相談では、「一日の中でどれくらい足を動かしているか」をうかがうようにしています。座っている時間が長い方ほど、足首の曲げ伸ばしを少し足すだけで「夕方の脚が軽くなった」と感じられることが多いです。温めるカイロやお風呂ももちろん役立ちますが、自分のふくらはぎという「ポンプ」を動かすのがいちばんの近道だと感じています。

こんな時は医療機関へ

冷えの多くは生活習慣に関わるものですが、次のような場合は医療機関にご相談ください。

  • 片脚だけが冷たい・色が悪い・痛む(血流の病気が隠れていることがあります)
  • しびれをともなう、感覚が鈍い
  • 冷えとともに強いだるさ・体重変化・むくみが続く

よくある質問

Q1. 運動と入浴、どちらが冷えに良いですか?

どちらも役立ちますが、目的が少し違います。入浴は「今ある冷えを温める」、運動は「冷えにくい身体をつくる」働きです。両方を組み合わせるのが理想的です。

Q2. 冷えとこむら返りは関係ありますか?

冷えは筋肉をこわばらせ、こむら返りの一因になると考えられています。夜につりやすい方は、こむら返りのセルフケアの記事もあわせてご覧ください。

まとめ

ふくらはぎは、足の血液を心臓へ送り返す「第二の心臓」。動かさないと血流が滞り、冷えやだるさにつながります。かかとの上げ下げ・足首の曲げ伸ばし・温めるケアを毎日少しずつ。「動かして温める」を合言葉に、冷えにくい身体づくりを続けましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を行うものではありません。片脚だけの冷え・色調変化・しびれをともなう場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。

参考にした情報源

本記事は、以下の公的機関・学会の公開情報を参考に、一般読者向けに分かりやすく再構成したものです。

※内容はあくまで一般的な目安です。年齢・既往歴・症状により適切な対応は異なります。気になる症状がある場合は、医師・理学療法士などの専門職にご相談ください。

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