肩甲骨ストレッチ3選|肩甲骨はがしのやり方と肩こり・巻き肩のセルフケア

肩に手を添えて肩甲骨を動かす人の水彩イラスト

肩甲骨ストレッチは、肩甲骨まわりを「寄せる・開く・回す」の3方向に動かすのが基本です。固まった肩甲骨が動くと、肩こりや巻き肩の感じ方が変わってきます。自宅でできる3つのやり方を、順番と頻度つきで紹介します。

この記事では、総合病院にて勤務している現役の理学療法士として、肩甲骨はがし(肩甲骨まわりをゆるめる運動)のやり方と注意点を解説します。※「はがす」は俗称で、実際は動かして柔らかくするケアです。

この記事の結論

  • 骨をはがすわけではなく、固まった肩甲骨の動きを取り戻す運動の俗称
  • コツは「腕を動かす」ではなく「肩甲骨から動かす」意識
  • 強く引っ張る必要はない。大きくゆっくり動かすだけで十分とされています
目次

「肩甲骨はがし」とは?

肩甲骨は本来、背中の上をよく動く骨。しかし猫背やデスクワークでまわりの筋肉が固まると動きが悪くなり、肩こり・巻き肩につながります。いわゆる肩甲骨はがしは、この肩甲骨の動きを取り戻す運動のこと。骨を物理的にはがすわけではありません。肩甲骨ケアの基本は肩甲骨ストレッチの記事も。

自宅でできる肩甲骨ストレッチ3選

いずれも肩甲骨を大きく動かす意識で、痛みのない範囲で。

① 肩回し

両手を肩に添えひじで円を描く肩回しの水彩イラスト
① 両手を肩に添え、ひじで大きく円を描いて前後各10回

両手を肩に添え、ひじで大きく円を描くように前後に回す。肩甲骨から動かす意識で各10回。

やり方

  1. 両手の指先を左右の肩に軽く添える
  2. ひじで大きな円を描くように、ゆっくり後ろ回し
  3. ひじが耳の横を通り、後ろで肩甲骨が寄るところまで回す
  4. 後ろ回し10回、前回し10回

できているかの確認

  • 肩甲骨が背中の上で動いているのが分かる
  • ひじが身体の前だけで小さく回っていない

よくある間違い

  • 首をすくめて回す → 肩は下げたまま、ひじで大きく
  • 速く回す → 1回に3秒ほどかけるとつまりに気づけます

② 肩甲骨を寄せる

両ひじを後ろに引き肩甲骨を寄せる水彩イラスト
② 両ひじを後ろに引き、肩甲骨を中央に寄せて5秒キープ

両ひじを後ろに引き、左右の肩甲骨を中央に寄せて5秒キープ→ゆるめる。胸を開くように。

やり方

  1. 背すじを伸ばして座るか立つ
  2. 両ひじを曲げて後ろに引き、左右の肩甲骨を中央へ寄せる
  3. 胸を軽く開きながら5秒キープ
  4. ゆっくりゆるめる。5〜10回

できているかの確認

  • 肩甲骨の間に軽い締まりを感じる
  • 肩が耳に近づいていない

よくある間違い

  • 肩をすくめる → 寄せると同時に肩甲骨を下げる
  • 腰を反らせる → 反るのは腰ではなく胸の部分

③ バンザイ→ひじ引き下げ

バンザイからひじを引き下げるVの字運動の水彩イラスト
③ バンザイからひじを曲げて引き下げ、背中でVを作る

両腕をバンザイし、ひじを曲げながら肩甲骨を寄せて下げる。背中でVを作るイメージ。10回ほど。

Avensのワンポイントアドバイス

「肩甲骨はがし」を強い施術と思っている方がいますが、セルフケアは大きく動かすだけで十分です。ポイントは「腕を動かす」より「肩甲骨を動かす」意識。デスクワークの合間に肩を回すだけでも、固まりの予防になります。強く引っ張る必要はありません。

やり方

  1. 両腕を頭の上に伸ばしてバンザイする
  2. ひじを曲げながら、肩甲骨を寄せつつ下へ引き下ろす
  3. 背中で「V」を作るイメージで、肩甲骨を下に滑らせる
  4. ゆっくり10回

できているかの確認

  • わきの下から背中にかけて使っている感じがある
  • ひじが前ではなく横〜後ろを通っている

よくある間違い

  • 腰を反らせてバンザイする → 肋骨を軽く閉じたまま腕だけ上げる
  • 勢いで下ろす → 下ろす動きをゆっくりにすると肩甲骨が動きます

ほぐしても戻ってしまう方は、縮む時間そのものを減らす寝方とスマホの持ち方もあわせてどうぞ。

どれくらいの頻度でやるか

1日2〜3回、1回あたり1〜2分が目安です。肩甲骨まわりは「長くやる」より「こまめに動かす」ほうが固まりにくいとされています。

  • デスクワークなら、午前と午後に1回ずつ
  • 入浴後は動かしやすいので、1日1回はここに置くと続きます
  • 痛みが出る日は回数を減らし、動く範囲も小さくして構いません

動いているかの確かめ方

肩甲骨が動いているかは、自分では分かりにくい部分です。次の方法で確認できます。

  • 反対の手を肩甲骨の内側に当てたまま腕を動かし、骨が動くのを手で感じる
  • 壁に背中をつけて腕を上げ、腰が壁から離れないか見る
  • 家族に後ろから見てもらい、左右の動きに差がないか確認する

注意点

  • 反動をつけて無理に動かさない
  • 痛み・しびれが出たら中止
  • 四十肩・五十肩など肩に痛みがある方は、無理をせず医療機関にご相談を

手が届きにくい場所には、道具を使う方法もあります。マッサージガンの選び方|初心者向けの選ぶポイントと注意点で選ぶときの注意点をまとめています。

よくある質問

Q1. 整体で「はがして」もらうのとどちらがいいですか?

目的が違います。施術はその場で動きを出すもの、セルフケアは固まる前にこまめに動かすものです。施術を受けた場合も、動きを保つためのセルフケアは併せて行うほうが戻りにくくなります。

Q2. 毎日やっても大丈夫ですか?

痛みのない範囲であれば、毎日動かして問題ないとされています。むしろ週1回まとめて行うより、毎日少しずつのほうが向いています。

Q3. ゴリゴリ音が鳴りますが大丈夫ですか?

痛みを伴わない音であれば、過度に心配しなくてよいとされています。ただし痛みを伴う音、引っかかって動かせない場合は中止し、医療機関にご相談ください。

Q4. 四十肩・五十肩でもやっていいですか?

時期によって適した動きが変わります。痛みが強い時期に無理に動かすと悪化することもあるため、まずは医療機関で状態を確認してから進めてください。

まとめ

肩甲骨はがしは、固まった肩甲骨の動きを取り戻すセルフケア。肩回し・肩甲骨寄せ・バンザイ引き下げで、大きく動かすのがコツです。強く引っ張らず、デスクワークの合間にこまめに。肩こり・巻き肩の予防に役立ちます。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を行うものではありません。肩に痛み・しびれがある場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。

参考にした情報源

本記事は、以下の公的機関・学会の公開情報を参考に、一般読者向けに分かりやすく再構成したものです。

※内容はあくまで一般的な目安です。年齢・既往歴・症状により適切な対応は異なります。気になる症状がある場合は、医師・理学療法士などの専門職にご相談ください。

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この記事を書いた人

理学療法士。総合病院に勤務する現役の理学療法士として、姿勢・腰痛・肩こり・ストレッチなど、毎日の身体ケアに役立つ情報を分かりやすく発信しています。 詳しい経歴は執筆・監修者のページに掲載しています。

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