「デスクワークでもないのに肩がこる」「休日はそうでもないのに、仕事が忙しいと肩がガチガチ」——そんな方の肩こりには、ストレスが関わっているかもしれません。
この記事では、総合病院にて勤務している現役の理学療法士として、ストレスと肩こりの関係・心と身体を同時にほぐすリラックス法を解説します。「姿勢は気をつけているのにこる」という方こそ、ぜひ読んでみてください。
ストレスで肩がこるのはなぜ?
① 緊張すると筋肉もこわばる
強い緊張や不安を感じると、身体は無意識に「身構える」状態になります。自律神経のうち交感神経(身体を戦闘モードにする神経)が優位になり、首や肩の筋肉に力が入り続けるのです。緊張した時に肩が上がっている自分に気づいたことがある方も多いのではないでしょうか。
② 血流が滞りやすくなる
筋肉がこわばった状態が続くと血流が滞り、こり・重だるさを感じやすくなると考えられています。さらに「肩がこる→気分が沈む→また緊張する」という悪循環に入ってしまうこともあります。
③ 呼吸が浅くなる
ストレスがかかると呼吸は浅く速くなりがちです。浅い呼吸では、首や肩まわりの筋肉(呼吸補助筋)を使って息を吸うため、呼吸のたびに首・肩が働き続けることになり、こりを助長するといわれます。
まず確認:こんな時は専門機関へ
肩こりとあわせて、眠れない日が続く・気分の落ち込みが2週間以上続く・食欲がないなどの状態がある場合は、心療内科・精神科などの専門機関や、職場の相談窓口に早めにご相談ください。腕のしびれ・強い頭痛をともなう肩こりは整形外科など医療機関へ。
心と身体をほぐすリラックス法2選
ポイントは、「心をほぐそう」と頑張るのではなく、身体の側からゆるめること。身体がゆるむと、心も少しずつついてきます。
① ゆっくり深呼吸(腹式呼吸)

椅子に楽に座り、お腹に手を当てます。鼻から4秒かけてお腹をふくらませるように吸い、口から6〜8秒かけてゆっくり吐き切ります。吐く息を長くするのがコツで、リラックスに関わる副交感神経が働きやすくなるといわれます。5回ほどから始めてみましょう。
② 肩すくめ→ストンと脱力

息を吸いながら両肩を耳に近づけるようにぐっとすくめて5秒キープ。息を吐きながらストンと一気に力を抜きます。5回ほど。「力が抜けた感覚」を身体に思い出させる練習で、緊張で固まりやすい方におすすめです。
このほか、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる入浴も心身両方に働く定番のケアです。詳しくは入浴と肩こりの記事をどうぞ。
Avensの現場から
肩こりのご相談では、身体を触る前に生活のお話をじっくりうかがいます。「忙しい時期ほど肩がこる」と気づくだけでも、実は大きな一歩です。原因が分かると不安が減り、不安が減ると緊張もゆるみやすくなる。身体のケアと同じくらい、「自分の緊張パターンを知ること」が肩こり対策になると感じています。
日常でできる小さな工夫
- 1時間に1回、肩の力を抜く:「肩、上がってないかな?」と気づくだけでOK
- 軽い運動・散歩:身体を動かすことは気分転換にも血流にも役立ちます
- 寝る前のスマホを控えめに:睡眠の質はストレス回復の土台です
- 「何もしない時間」を予定に入れる:休むことも大切なセルフケアです
よくある質問
Q1. マッサージに行ってもすぐ戻ります
ストレス性の緊張が背景にある場合、筋肉だけほぐしても緊張パターンが残っているため戻りやすいことがあります。呼吸法や脱力の練習など、緊張をゆるめる習慣を組み合わせるのがおすすめです。
Q2. 運動が苦手でもできることはありますか?
あります。深呼吸と肩すくめ脱力は座ったままできますし、5分の散歩でも十分意味があります。ハードルの低いものから「続くこと」を優先しましょう。
Q3. 病院に行くほどではない気がして迷います
「眠れない」「気分の落ち込みが続く」といったサインがあれば、早めの相談をおすすめします。そこまでではなくても、つらさが続くなら我慢する必要はありません。身体の面からは私たちのような理学療法士に相談する選択肢もあります。
まとめ
ストレスは、筋肉の緊張・血流の滞り・浅い呼吸を通じて肩こりに関わっていると考えられています。対策は「身体の側からゆるめる」こと。長く吐く深呼吸と肩すくめ脱力を毎日の中に散りばめ、入浴や散歩で心身の切り替えを。心のつらさが続く場合は、一人で抱えず専門機関にご相談ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を行うものではありません。気分の落ち込みや不眠が続く場合は心療内科などの専門機関へ、腕のしびれや強い頭痛をともなう場合は医療機関にご相談ください。
参考にした情報源
本記事は、以下の公的機関・学会の公開情報を参考に、一般読者向けに分かりやすく再構成したものです。
- 厚生労働省「こころの耳」(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)
- 厚生労働省「健康日本21アクション支援システム」(旧 e-ヘルスネット)
- 日本整形外科学会「症状・病気をしらべる」
- 日本理学療法士協会
※内容はあくまで一般的な目安です。年齢・既往歴・症状により適切な対応は異なります。気になる症状がある場合は、医師・理学療法士などの専門職にご相談ください。
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ストレスと身体の緊張、どちらも気になる方へ。身体の面からのアプローチは、訪問リハビリ・パーソナルコンディショニングでご相談を承っています


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