運動強度はどのくらいが目安?心拍数と「話せるか」で決める方法

会話しながら並んで早歩きする二人の水彩イラスト

「どのくらいの強さで運動すればいいの?」——きつすぎても続かず、楽すぎても変わりません。

この記事では、総合病院にて勤務している現役の理学療法士として、自分に合った運動強度の測り方を、道具がなくてもできる方法から解説します。

この記事の結論

  • いちばん手軽なのは「会話ができるか」で見る方法
  • 心拍数で見るなら、目安は(220−年齢)の50〜70%から
  • 胸の痛み・強い息切れ・めまいが出たら中止して医療機関へ
目次

道具なしで測る:話せるかどうか

公園の道を気持ちよく早歩きする人の水彩イラスト
「話せるけれど歌えない」が健康づくりの目安

もっとも簡単で、実用的です。

  • 楽に会話できる——軽い強度。ウォーミングアップや毎日の習慣向き
  • 会話はできるが歌うのはつらい——ここが目安。健康づくりにすすめられる範囲
  • 短い返事しかできない——きつい強度。慣れてから

厚生労働省も、息が弾む程度の運動を習慣にすることをすすめています。まずは「話せるけれど歌えない」を目指してください。

「話せるか」を実際に試す手順

  1. 歩き始めて3分ほど経ったら、短い文を声に出す
  2. 途中で息継ぎせずに言い切れるか確かめる
  3. 言い切れる → 強度を少し上げてよい
  4. 息継ぎが入る → ちょうどよい範囲
  5. 切れ切れになる → 下げる

一人のときは、頭の中で数を数えるのではなく小さな声でも実際に発声するのがコツです。呼吸の状態は、声に出さないと分かりません。

もう一つの目安:自分のきつさの感覚

10段階で「まったく楽」を1、「これ以上は無理」を10とすると、4〜6あたりが続けやすい範囲です。筋トレなら、最後の2〜3回がややきついという感覚が同じ位置にあたります。

心拍数で見る場合

手首に指を当てて脈を測る手元の水彩イラスト
おおよその上限は(220−年齢)。始めたばかりなら50〜60%

おおよその上限は(220−年齢)とされます。ここから、

  • 50〜60%——運動を始めたばかりの方
  • 60〜70%——習慣になってきた方
  • 70%以上——体力に余裕がある方

たとえば50歳なら上限は約170。始めたばかりなら85〜102拍/分が目安です。ただしこれは健康な方の一般的な目安で、薬を飲んでいる方(特に血圧の薬)では心拍数が上がりにくいことがあります。

運動の種類別の目安

  • ウォーキング:話せるが歌えない。やや早歩き
  • 軽いジョグ:短い文なら話せる。会話は続かない
  • 筋トレ:最後の2〜3回がややきつい。フォームが崩れる手前でやめる
  • ストレッチ:強度の指標は使いません。痛みの手前まで

強度より先に決めること

強度を細かく管理するより、まず続く頻度を決めるほうが効果につながります。

  • 週2〜3回から始める
  • 1回20〜30分
  • 翌日に疲れが残らない強さ
  • 慣れてから、時間か強度のどちらか一方だけを上げる

気をつけること

散歩の途中で腰に手を当てて一息つく人の水彩イラスト
胸の痛み・強い息切れ・めまいが出たら中止する
  • 心臓・呼吸・血圧の持病がある方は、始める前に主治医に確認を
  • 運動中に胸の痛み・強い息切れ・めまい・冷や汗が出たら中止
  • 暑い日は同じ強度でも心拍が上がります。無理をしない
  • 運動の始め方は運動を始める前の記事を

続けやすくする道具(なくてもできます)

強度の確認に道具は要りません。会話できるかどうかで十分です。数字で管理したい方は心拍を測れる道具を使う方法もありますが、まずは感覚で慣れるほうが続きます。

Avensのワンポイントアドバイス

数字を気にしすぎて続かなくなる方を、現場で何度も見てきました。私がお伝えしているのは「歌えないけれど話せる」の一点だけです。これなら時計を見なくても、その場で判断できます。体調が悪い日は同じ速さでも息が上がりますが、そのときは速さではなく感覚に合わせて落とす——これが続けるコツです。

よくある質問

Q1. 運動強度はどのくらいがいいですか?

「会話はできるが歌うのはつらい」程度が、健康づくりの目安とされています。

Q2. 心拍数の目安は?

おおよその上限は(220−年齢)です。始めたばかりなら50〜60%、習慣になってきたら60〜70%が目安とされています。

Q3. 血圧の薬を飲んでいますが心拍数で見ていいですか?

薬によっては心拍数が上がりにくくなります。数字より「話せるかどうか」の感覚で見るほうが確実です。始める前に主治医にご確認ください。

Q4. 毎日やったほうがいいですか?

軽い強度なら毎日でもかまいません。しっかり追い込む場合は、回復の時間をとって週2〜3回が目安とされています。

Q5. 心拍計やスマートウォッチは必要ですか?

なくても「話せるか」で判断できます。機器があれば数値で管理できますが、薬の影響などで心拍数が目安どおりにならない場合もあるため、体感と併せて見てください。

Q6. 息が上がらないと効果がないですか?

息が上がるほどの強度でなくても、続けること自体に意味があるとされています。強度を上げて続かなくなるより、楽な強度で習慣にするほうが現実的です。

まとめ

運動強度は「話せるけれど歌えない」が目安。きつさの感覚なら10段階で4〜6、筋トレなら最後の2〜3回がややきつい範囲です。心拍数で見るなら(220−年齢)の50〜70%。持病がある方は始める前に主治医にご確認ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を行うものではありません。痛み・しびれ・強い不調が続く場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。

参考にした情報源

本記事は、以下の公的機関・学会の公開情報を参考に、一般読者向けに分かりやすく再構成したものです。

※内容はあくまで一般的な目安です。年齢・既往歴・症状により適切な対応は異なります。気になる症状がある場合は、医師・理学療法士などの専門職にご相談ください。

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この記事を書いた人

理学療法士。総合病院に勤務する現役の理学療法士として、姿勢・腰痛・肩こり・ストレッチなど、毎日の身体ケアに役立つ情報を分かりやすく発信しています。 詳しい経歴は執筆・監修者のページに掲載しています。

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